新卒でブラック企業か無職、あなたの選択は?

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Fラン大学の本当の売りは「誰でも大学卒業(学士)できること」ですが、それをさすがに宣伝に使うわけにはいきません。
そのため、最もアピールできる点は「就職率」です。大学が声高に言うことではないような気がしますが、入学させようとする保護者向けにも就職ができるということは安心感を与えます。現在では、9割以上の学生が何らかの就職先を見つけることができます。Fラン大学生と言っても成績が良い学生もいますので、売り手市場の現在では意外に一部上場企業に入ることもできたりします。反面、何社受けてもお祈りメールでお断りされる学生もいて、最終的には飲食やカラオケボックスの社員などを目指したりします。

入社前に研修をさせるブラック企業

飲食店の社員が悪いということはないのですが、普通に会社に内定をもらえない最底辺の学生を雇用するような飲食店はブラック企業であることが多いです。
内定がなかった学生A君は、10月にようやく1社飲食店のグループ会社から内定をもらえました。ところが、その会社から週5日で在学中に研修と言う名目でアルバイトとして働きにこいと強要されたそうです。もちろん講義のある平日も含みます。会社側からすれば、その学生が大学を卒業できるかどうかなど関係なく、労働力として使いたいだけであろうことがありありとわかります。
学生も卒業だけはしておきたいらしく、悩みに悩んだ末に担当教員に非常識なレベルで飲食店を手伝いにくるように就職予定先から強要されていることを相談したそうです。本人と母親、大学の教員と就職担当事務員と相談した結果、その就職先については内定を辞退することとし、新しく就職先を探すことになりました。現在1月を過ぎていて、3月には卒業ですが今のところ就職先は決まっていません。

ブラック企業なので、内定を辞退したとして就活続行

就職が決まらない学生に対してブラック企業でも良いから入社させてしまえと強引に進めるのは担当者や教員も躊躇します。スタートダッシュに失敗している学生の場合、何人かはいくつかの会社の就職試験で落ちただけで次にすぐ移ることができず、ズルズルと先延ばしにして今回の様に手遅れに近くなる場合があります。
大学の卒業次年度のいわゆる「新卒カード」は優良な会社に入社するための機会です。学生A君も在学中での就職は難しい見込みですが、ようやく自分でもやる気がでてきたようです。卒業に向けての単位取得と就活を同時進行し、卒業までに決まらなかった場合は卒業後にも就活を続けることを母親を交えて意思を確認しました。在学中に就職が決まらない人は企業から理由を尋ねられると思うので「ブラック企業に内定したので、内定を辞退した。卒業までに次が決まらなかった」という理由を主張することにし、それまでいくつもの会社からお祈りメールをもらっているのはごまかそうという作戦にしました。
就職率をあげたいFラン大学でも能力が低いFラン大学生でもブラック企業に入社するのは避けたいところです。事前に十分調べておきたいところです。

もしもブラック企業の内定と無い内定、あなたならどちらを選んで卒業します?

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