入社直後のボーナスは低いよ

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今年入社した新入社員のA君は工業高校出身で工場のライン工をしています。コロナや夏の暑さで大変な中、何とか今までがんばってきました。のボーナスは新入社員なのでお小遣い程度しかもらえないのですが、彼が想像したよりも低かったようです。
工場勤務の高卒のA君が会社を辞めたいと上司のBさんに相談しているそうです。Bさんは割と我々とも親しく話ができる人間で、休憩時間や昼食時に近い席に座って雑談などもします。上司は工場の中で段取りをしながら部下に指示をするリーダーです。

ある日の休憩時間にBさんが新入社員のB君から仕事をやめたいのだけれどもと相談されたそうです。Bさんは工場内のリーダーではありますが、勤怠管理などは事務所にいる製造部の課長が行っています。課長は大抵事務所にいるので、工場の中に入ることは日に数回程度です。製品が計画通りにできているか、危険な状態で仕事をしていないかを見回り、事務室で来週の計画を立てたりします。
製造部の課長に相談する前に自分のリーダーにとりあえず相談しようと思ったようです。

A君の言い分では、こんなに給料が少ないとは思っていなかった。さらにボーナスもほとんどでない状況ではこの先も期待できない。高校の先輩から新しいビジネスをするから仲間に入れと言われているそうです。
A君は未成年で、経験も浅く、今の所周りの指示がなければ動くことができません。仕事を覚えている途中なので当然ですが、普通の社員と比べると作業工程中のミスが目立ちます。
正直言ってそれほど優秀な社員ではありません。休憩中は聞かれれば答える程度で工場の班の中でも孤立しているというわけではないのですが、会話の中心に入ることも少ない社員です。
会社を辞めるにしても時期というものがあります。
不況になりそうな状況では、正社員で入社した会社は簡単にやめない方がいいということを若い人はどうしても理解できません。
特に前年度までが好調だった場合は、自分でもおなじようになんとなく上手く就活ができるのではないかと誤解してしまいます。

工場の仕事というのは汚い、きついといったいわゆる3Kなのであまり好まれません。それでも割と自由な社風なので、煩わしい人間関係を好まない人たちにとっては居場所を見つけさえすれば、快適な職場になります。
人間関係がうまく構築できない人たちも仕事さえそこそここなしてくれれば、文句はいいません。残業も必要な時にしか要求しませんし、残業をしたすべての時間分、残業代はつきます。
世の中には今の会社ほど優遇してくれないところもたくさんあります。
はじめから残業込みの給料となっている会社もあり、そういうところは所定の残業時間以降の残業代がつくはずなのですが、社内の雰囲気で残業がつけられないようです。

楽しみにしていたボーナスが自分の思ってより低かったことからショックを受けたようですが、社会常識のようなものです。高卒のA君はそこまで理解ができないようでした。
冬のボーナスは安いものの夏よりはよくなるはずなので、年末までまちなさいとBさんは説得したようです。A君はあまりよく理解していないようですが、すぐ会社をやめるのを踏みとどまったようです。

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