履修単位数を制限するCAP制(きゃっぷせい)とは?
文科省では、学生に一つの講義に対して予習と復習をすることを期待しています。大学側にもそういう講義を目標にしなさいという暗黙の了解があります。
現実にはそんな学生はほとんどいないのですが、理想的な大学生の講義とは、受講にあたって、予習復習をすべきということです。
CAP制(履修単位制限)
大学は前期と後期の2期制なのが一般的ですが、半期で取得できる単位数に上限を設けている大学は多いです。無制限に受講を許すと、毎日講義となるため、予習復習が追い付かないから、勉強がおろそかになる可能性があるということです。
その仕組みをCAP制(履修単位制限)と言います。
文部科学省は、学期(前期と後期の2期制が日本の大学は多い)毎に18単位程度が目安としています。4年生になってゼミ配属や卒業研究の着手条件に100前後が必要なので、学期平均で18単位をとれば、18×6(3年後期までの6学期分)=108単位となります。
卒業単位は124単位前後なので、卒業研究の単位は必修なので、それ以外を数科目取得すればもう一息です。
Fラン大学では単位取得は簡単なので、意外に留年する学生は多くありません。大学の講義にこなくなるなど、よほどの問題を抱え込まない限り何とか卒業させてあげようと教員は努力をします。
留年よりも休学や退学する学生の方が多いようです。
後で困らないように計画的に履修を
大学生活は自由です。高校や中学の時のように月曜日から金曜日まで、一日ぎっしり授業があることはほとんどありません。一年生の時は教養科目をとる必要があるので、忙しい時もありますが、基本的には自由な時間が多いはずです。
さらに、高校時代の先生のように生活態度を含めて細かく指導するようなことはしません。大学の先生は、極端なことを言えば、学生のことなどどうでもよいのです。勉強しないことで不利益を受けるのは学生本人であって、大学側ではありません。
細かく指導されないとやる気がでないタイプの学生は、最低限のことはするようにしないとズルズルと講義にこなくなります。
まだ一年あるけど留年決定かも?
遊びすぎで単位を落としまくった学生が、「次の学期でたくさん単位をとればいいや」と考えますが、このCAP制の制限にかかり、必要な単位を取得することができない場合があります。
CAP制を超えて単位を取得できる場合もありますが、大抵成績優秀者に限ります。不真面目な学生用の制度ではありません。
卒業ができる4年生になる条件として、単位を100単位ぐらいで必修単位を落としていないことがおおよその目安になります。(大学ごとに違います。)
下手をすると、2年生の終わりぐらいにほぼ留年が決定することになりかねません。留年すると授業料もかかるし、保護者の負担も増えます。
4年で卒業できるように学生生活全般にわたって平均的に単位取得を目指しましょう。