非常勤講師の相場は1コマ当り1~2万円
非常勤講師の場合、受け持つ講義の1コマあたりの給料が決められています。講義の重要性と講師の能力というか経歴(年齢)によって1コマいくらというように決められているようです。それに加えて、大学までの交通費がかかる場合は、その分の往復費ももらえるのが標準です。
大学の講義は1コマ90分が標準で、大体週に1回です。大学にもよりますが、大抵1コマ1~2万円というのが相場です。計算しやすいように1コマ1万円だとすると、1月に4週なので1万×4回=4万円と交通費になります。
もちろんこれだけでは生活ができませんので、大学で教えることで生活したい非常勤講師は、いくつかの大学を兼任しなければなりません。
非常勤講師は2タイプ
非常勤講師は大まかに分けると2タイプに分かれます。
一つは個人事務所をかまえているような生計を別にもっているような方で、実務を学生に教えることができるようなタイプは、大学で教えていることが一つの売りになることを利益があると思う方です。普段は、パソコンのインストラクターを社会人向けで口座をもっているような方もこちらに入ります。
もう一つは、大学の専任教員を目指しているか、非常勤を数多くこなして生活費を稼ぐタイプです。大学で教えることを生業としていきたい人たちです。
私もこちらのタイプでしたが、非常勤講師として十分な講義を受け持つことができず、バイトをしなければ生活ができませんでした。
大学以外の非常勤(高校、予備校など)
高校にも非常勤の働き場所はあります。教員が産休をとったり、一時的に休職したりした場合に教職免許を持つ人間を非正規雇用として雇う場合です。
教員免許は、大学に教職課程がある場合は、卒業時に取得することも可能です。しかし、教育学部でなければ、教職用の課程で定められている講義の単位を取得しなければならず、もちろん教育実習も行う必要があります。Fラン大学の学生も何人か教職を目指す学生もおり、私がいた学科では、平均で年に1~2人が教員を就職先としています。ただし、教員は県や各自治体で定められる教員採用試験に受からなければ正式採用されません。
Fラン大学といえども、教職を目指す学生はそれほど基本スペックが低くないので、教職課程の単位認定そのものはさほど問題がないのですが、やはり教員採用試験となるとライバルも多く、優秀な学生もくるので、採用されない場合があります。さらに、実際に高校や中学で行う教育実習がFラン学生のメンタルを破壊するらしく、教育実習後に教職をあきらめる学生も割といます。教員採用試験と民間企業の採用は基本的にはどちらかに絞ってもらうことにしています。教育実習は6月から7月あたりに行うため、民間企業はほぼ残り物になりかねません。
いきなり無職の可能性もある
教員採用試験に受からなかった場合は下手をすると卒業後に無職になってしまいます。大抵の場合では非常勤か臨時採用でどこかの学校に勤めることはできるように調整するようです。もちろん非正規なので、一時しのぎです。
高校などの場合は、時給はさがりますが、週当たりの授業担当数は大学よりも多いので、うまくこなせるとそこそこの年収にはなるようです。ただし、あくまで非正規なので、健康保険などに該当する共済などに入ることはできません。
非正規で短期雇用のため、長期の計画はしづらいのが現状です。実家住まいなどではいいのですが、家計を負担している場合や単身の場合は大変です。
非常勤講師は非常に不安定で、次年度に契約してもらえなければ、すぐさま無職になる可能性があります。自分の実力に自信がない場合は、普通に働く方がいいかもしれません。