教員は期末試験のシーズンになるといつも頭を悩ませます。
Fランクの大学が学習の基礎能力が劣る学生が多いので普通に試験を実施するとかなりの学生が不可になります。
大学の授業の低レベル化が時にニュースになりますが、だってできないんだからしょうがないでしょ。というのが現場の意見です。
アルファベットからだろうが分数からだろうが教えなければわからないのだからやるしかないのです。
私が非常勤講師をしていた大学の多くは、15コマの授業に対して5回までは欠席しても試験をうけることができます。
こういうルールがあると欠席が多い学生は、自分で欠席をコントロールしていると言います。たしかに問題は無いのですが、Fラン大学の場合は少し話が変わります。特に本当に頭が悪い学生の場合です。
まともに問題が解けない学生に対して教員側はどうするかというと、原則的にはかれらのレベルに合わせた問題を作成します。
最初に授業を担当した時にした失敗しました。まわりの教員たちは「多分びっくりするよ。(笑)」と謎の笑み浮かべて忠告なのかよくわからないアドバイスを何人もの教員からされたのですが、授業を開始してびっくりしました。とんでもなくレベルが低いのです。
授業にまったくついてこれないFラン学生
ヤバイ!これ大学の普通の授業をしたらもうこいつら半分以上理解でできない…。大体半期の授業の半分くらいを過ぎたあたりで教員たちの言っていることが真実以外の何物でもないことに気づきました。
「こいつら本当にやべぇ…。」何がヤバイのかというと勉強ができないのはしょうがないのですが、基礎的な学力が無くて勉強ができず、さらにまったく危機感がないことです。
Fランの大学生で最もマズイ学生はどう客観的にみても高校どころか中学卒業もあやしい学生たちがそれなりの割合で混じっており、彼らはまったく自分の学力が低いことを自覚できないことです。
「かわいそうなFらんがくせい」と私は心の中で呼んでいますが、何となく不大学生活を送れば、何となく卒業できるのでないかと思っています。
もちろんそんな学生だけではありません。成績が上の方の学生は真面目に出席もするし、課題にもきちんと取り組みます。授業のレベルも少なくとも彼らの真ん中ぐらいにあわせるので、基本的にはとってもわかりやすいはずです。
基礎レベルを丁寧に教えてくれるので、成績が悪いながらも四則演算や一般常識がある程度理解している学生には有用ではないかと思います。
苦肉の策としての出席点
本来であれば大学で学ぶべきカリキュラムに応じて、試験の出来できちんと理解度をはかるべきですが、真面目だけど勉強ができない学生をどうにかしなければなりません。一回ぐらいは不可をつけて、次回にまた授業を受ければいいのですが、学力に基礎能力が低すぎる場合は受かる可能性そのものがほとんどありません。
教員も人間です。おそらく自分の授業の試験をクリアできる能力を持たないが、毎回授業にはでてくる。しかも毎回わからないところを質問にくる。
何とかしてやりたくなります。ただし、彼または彼女「だけ」を単位を付けるのは不公平です。
そのための方策として「出席点」があります。出席が多い学生には少し点数を上げましょうと言う苦肉の策です。
Fラン大学のみなさんは、単位が欲しいのであればなるべく授業に出席するようにしましょう。