売り手市場ではあるものの経済的には若干不安要素がでてきた2020年前半です。インバウンドの減少によって売り上げが低下したホテルが倒産したりしてきています。そういう企業は恐らくインバウンドが続いていてもどうにもならなかったと思いますが、世の中の会社の中にはそういった本来であればとっくに倒産していなければならない企業が生き延びているケースがあります。そういう「ゾンビ企業」が日本には多数あると言われています。
「ゾンビ企業」とは、経営がすでに破綻状態にもかかわらず銀行からの融資や親会社や関連会社からの資金提供など、何かの方法で救済され存続している会社のことです。何か劇的な経営状態の向上がなければ、ゾンビ企業から脱するのは難しいのが現状です。銀行からの融資でしのぎ、人件費を下げれるだけ下げてなんとか生き延びようとする企業は思ったより多そうです。従業員がゾンビ企業の最後を見極める条件の一つが給料がきちんと給料日にもらえるかです。
急激に景気の良くなった業種はゾンビ状態から脱却して健全な経営状態にもどることもあるのですが、前回の不景気から企業はなるべく内部留保を下げない、むしろ上げる方向にしかいかなくなりました。本来であれば社員に還元してくれればいいものをその分を我々の給料には上乗せしてくれません。
求人は活況だが…
大学にくる企業からの求人は昨年とあまり変わっていません。人手不足はあいかわらずです。巷でニュースになっている「黒字だけどリストラ」は私の業界はあまり聞きません。年齢を重ねたからこそ身につく経験と対処が意外に重要で、2~3年で簡単に身につくものではありません。工場作業などで言えば、手先の技術に関してはどうしても年齢による衰えはあります。力や能率はさほど大きく変わらないように感じますが、目がまずは衰えてきます。図面の字が良く読めないことによる文字の間違いや指示書の勘違いなどがでてくるケースがあります。
年齢を重ねていても経験値による対応で品質が低下するのが緩やかな人と急激に低下する人がいます。
直前まで緩やかに景気が上向いていましたが、消費増税で会社としても引き締めに向かうような状況です。一度会社に入社してしまうと少しぐらい待遇が悪くても退職を考えない人がいます。ブラック企業に入社してしまって思考停止してしまうタイプです。
ゾンビ企業からブラック経営に
就活を面倒に思い、適当に受けた入社試験で就職した方が陥りやすいのが他社との比較ができず、会社と言うのはこんなものかと思い込んでしまうケースです。
長時間労働で低賃金をあたりまえだと思って働き続けてしまうケースです。
経営陣から「資金繰りがうまくいかないので、給料が給料日に払えない。少し遅れるが我慢してくれるか?」と言われた場合を想像してください。実際には給料遅配はかなりマズイ状態です。あなたならどうしますか?
一回目に言われた段階で、会社を見切る準備進め転職先を考えた方がいいです。長年勤務した場合や恩義を感じている場合には退職をしにくいかもしれませんが、会社が維持できてもしばらくは苦労する状態が続きますし、景気が良くなってきたとしても新たに人を雇用せず、資金をショートさせないために給料もあげないというまさにブラック企業化することがよくあります。
経営者に言わせれば、会社を存続させて雇用も守りたいと言いますがどちらも守れない場合が多いのです。思い切って転職を決断しましょう。