クレーマーにクレームの機会を与えると本当に面倒くさい

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私の所属している事務所は工場の人員を含めると50人~60人ぐらいが所属しています。昼食も2階にある食堂で食べる決まりになっていて、お弁当持参や近くのコンビニに買いに行く人、アパートが近くにある人は家で食べて午後の始業時間にあわせてもどってくる社員などがいます。
一番多いのは会社で注文するお弁当を頼む社員です。お弁当は味はイマイチですが、値段は破格の398円です。398円でお昼御飯代がまかなえるのですからかなり経済的です。繰り返しますが、味はイマイチです…。

それでもお昼は午後に向けての栄養補給ぐらいにしか考えていないので、高めの弁当よりも安い方が低賃金の工場の労働者には喜ばれます。
それにしても一食398円です。以外におかずはあり、満腹感もあるのですが味だけがイマイチでそれはどうしようもないと思っていました。

年下上司氏は、単身赴任なのですが金遣いも荒いので金欠気味です。奥さんには、単身赴任手当以外の残りの給料を送っているようですが、社内ニート部である我々は基本的に残業がほとんどつけられる状況ではないので単身赴任手当を含めても給料は多くありません。特に年下上司氏は高卒なので、給料の等級があまり高くありません。こういうところが我々大卒の社員には有利に働いてしまうところなのですが、一昔前に大卒の社員など想定できなかったようなわが社は、高卒と大卒の間に絶望的な差が広がります。

どうやら今回の年下上司氏のもらえたボーナスが大分不満だったようで、ここのところ終始イライラしています。こういう時に年下上司氏は、つまらないミスをみつけてはグチグチと注意をくりかえして八つ当たりをしてくるので気を付けなくてはななりません。どうやら奥様から、今の仕送りでは生活が不十分だと言われているようで、赴任先から自宅に帰るたびにケンカになっているようです。
高卒で仕事ができない無能な年下上司氏は、特定の当時上司であった人間に気に入られ、グループの課長に抜擢されたのですが、残念ながら仕事ができないので業績が思ったよりもあげることができません。

イライラしている上司というのは二通りにわかれます。イライラしている原因と仕事を切り分けられる上司とイライラしているとそれがそのまま仕事に反映されてします上司です。普段は怒らないようなミスであっても自分が不機嫌な時は感情的に攻撃してきます。
私よりも年下上司氏の方がミスが多いので、今回のイライラのぶつけ先はお弁当業者でした。
会社で利用しているお弁当はおかずをおかずカップなど専用の容器を使用して、おかず専用の容器にのせています。白飯の容器はきれいになっているのですが、おかず用の容器には汁物から揚げ物まで様々な種類のおかずを乗せなければならず、容器そのものに少しカスがついてしまいます。徹底的に落とすのは難しいらしく、一部に汚れに見える跡が残ってしまいます。おかずの容器そのものにはおかずカップを使用しているので、触れないような配慮はされています。
イライラしている年下上司氏はそれを目ざとく見つけて、このお弁当箱は不潔だと騒ぎはじめました。まわりの社員は「何言ってんだ?こいつ」と不思議そうにながめます。

まわりの社員に相手にされない年下上司氏は、お弁当を提供している会社に連絡すると騒ぎ始めました。お弁当の注文を受けている女子社員はやめてくれと頼んだのですが、年下上司氏はとまりません。お弁当屋さんの営業を呼び出してクレームをつけ続けます。

「このお弁当箱は不潔です。私はもう二度と注文しませんが、こういう社内体制はいかがなものか。」「私はあなたの会社のために言っているのです。」
もう頼まないのなら文句言って終わりにすればいいのに…。お弁当屋さんの営業もひたすら低姿勢で謝り続けます。年下上司氏は日ごろのうっ憤をぶつけたいだけなので、繰返し難癖をつけ続けます。昼の休憩を過ぎても続けるので、工場長がもうやめないか、とさすがに止めに入りました。
年下上司氏は自分では正当な事をしたと思っているようですが、さすがに社員全員ドン引きです。

クレームの理由はなんでもいいんだ。ただ単に日ごろの鬱屈をこういう機会にはらしたいだけなのだ。普段はあまり意識しないが、文句をつけてくれる人というのはこういうこともありうるのだと年下上司氏は分かりやすい形で見せてくれた。終わりのない呪詛のような文句を昼寝しようとしていたが、うるさすぎて邪魔された昼休みにクレーム対応の難しさを改めて感じました。

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